Yonger, shorter-sighted?
外資のコーナーのvisitorsの方から、時折メールなどで相談をいただくことがあります。わかる範囲で対応させていただいていますが、一つ気がついたことがあります。
- この傾向は比較的若い年代の人に多いようなのですが、良く言えば、いただく質問の内容がとてもspecific and focusedということです。悪くいえばshort-sightedとみえます。
- 例えば、「こういう業種の会社でこういう仕事をしたいのですが、どういった英語の勉強をしたらいいのか、そういった勉強法の書いてある本・サイトはないか?」、「この会社にapplyしようと思っているが、面接にはどう準備すればいいのか?」といったようなものです。もちろん本人はせっぱ詰まり、突破口を見つけようとして模索しているのですから、それを非難する気持ちは全然ありません。がんぱってほしい、という気持ちなのですが、あえて口幅ったいことをいいます。
- この傾向は、非常に情報量が多く、また細分化された現在の社会を反映するようでもありますが、一方、個人が本質を捕らえようとせずきわめて具体的な対処方法のみを模索する視野の狭さも感じざるを得ません。
- 例えば英語を例にとってみれば、新卒の方が企業に応募する場合にその業種でのspecificなことを必要以上に事前学習する意味を私は見いだせませんし、全く無駄です。会社に入ってからで十分です。それよりももっと幅広い基本的な英語力を磨くことが大事ですし、殆どの場合それが欠けていることです。
- あまりcontroversialな話題をargueするつもりはないのですが、この傾向は特に女性に多いのも事実のようです。そういった非常にspecificな範囲にも、教材や学校や講座などがあると信じてやまず、それを探すようです。
- もっと基本的な能力、基本的な考え方、取り組み方、そしてlong termでのvisionをいつも考えて取り組んだ方が長い目ではきっと良かったと思えると思います。時折、最近の学校の先生は何を教えているのだろうと思うこともあります。もちろん素晴らしい先生も沢山いらっしゃるのでしょうが、大学を出て「先生業」という枠の中しか経験したことのない人に民間の、特に外資などの国際社会での考え方を解れといっても無理なのも確かです。
- 怖いのは実社会にでてそのスタンスで望むと、いわゆる非常に視野の狭い仕事しかできない、応用の利かないタイプの人間になってしまう可能性があるということです。これは知識・経験ではどうしようもない部分ですので早い時期に気がついて意識して取り組まないと手遅れになってしまうかもしれません。